王子様の休日(倫毘沙×つばさ)

B-PROJECTとしての活動が少しずつ軌道に乗ってきて、以前よりも頂くお仕事の幅が広がった。
お仕事の幅が広がるという事は仕事量が増え、休息時間が減っていくのは仕方がない事。今来ているチャンスをものにしたいから皆さん頑張っている。
何が言いたいかというと、今日はそんな頑張っている皆さんの久しぶりの休日だという事です。

「北門さんはどこか出かけなくていいんですか?」

「うん。どうして?」

「せっかくのお休みですし…他の皆さんもお出かけしてるのに良いんですか?」

久しぶりの休日だということは分かっていたけど、先日のインタビュー記事が出来上がったと連絡を受けたので、届けるために皆さんのマンションにやってきた。
ちなみに普段皆さんの現場に一緒に入る事が多いので、自然と雑務がたまってしまっている私は今日も勿論仕事だ。
そんな私を見かねたのか、北門さんがお茶に誘ってくれた。

ラウンジで用意したお茶をお茶菓子にクッキーを用意して二人で頂いていたけれど、向かい合って座っている北門さんはにこにこと嬉しそうに私を見つめていた。

「どこかへ行くより、つばさとお茶している方が癒されるよ」

北門さんの視線が照れくさくて、質問を投げかけたんだけど心臓に悪い返事を頂いてしまう。

「北門さんってば、お上手ですね」

「俺はお世辞なんていわないよ。つばさ」

優しく微笑まれ、顔が熱くなっていくのが分かる。
私が視線を逸らしたり見つめ返しても、北門さんは私から目を逸らさない。
いつもいつも私に優しく微笑んでくれる。

「つばさが持ってきてくれたインタビュー記事、見せてもらってもいい?」

「あ、はい!どうぞ」

カバンに入れてあった封筒から記事を取り出し、北門さんに手渡す。
それを受け取ると、北門さんは真剣な表情で目を通し始めた。
北門さんはいつでも誰にでも優しい。動きもスマート。
女の子が誰もが夢見る王子様みたい。

「この写真いいね」

「そうですよね!私もお二人の自然な表情が出ていて凄く良いなって思うんです!」

インタビュー記事に使われているキタコレのお二人の写真は二人が楽しそうに話している場面を切り取ったみたいな素敵な写真だ。
私も記事を見た時に、等身大の二人が使われていて凄く嬉しかった。

「つばさ、嬉しそうだね」

「はい!記事の内容もお二人の普段の様子が見えて凄く素敵だと思います!」

思わず興奮して手を握り締めると、北門さんは表情を崩した。

「つばさはいつも俺たちの事で喜んでくれるね」

「もちろんです。皆さんが頑張っている事がたくさんの方に知ってもらえたら嬉しいです」

「そっか」

初めて出会った時は、こんなにキラキラした人たちが芸能界という場所には存在するんだと緊張してしまった。
だけど、一緒に仕事をしていくうちに皆さんのことを知っていって、もっともっとたくさんの人にB-PROJECTを知って、好きになって欲しいと思うようになった。
一緒に夢を見るなんて、A&Rなのにおこがましいけど、いつまでも皆さんの背中を見ていたいなんて強く願ってしまう。

「つばさがいつだって俺たちを見ていてくれるから頑張れるよ。ありがとう、つばさ」

「北門さん…」

感謝されたいわけじゃない。
だけど、北門さんの労いの言葉はじんわりと私の胸を温かくしてくれる。
北門さんはそういう気配りも出来る素敵な人だ。

「だから今度つばさのお休みの時、俺とどこかに行こう」

「はい……え?」

「うん?」

「それって…その、」

「うん、デートのつもりだよ」

「えっ…えーと、北門さん。それは…」

「楽しみにしてるね、つばさの休日」

王子様は有無を言わせない優しい笑みを浮かべた。

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